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個人用メモ 名前編
2011-07-26 01:13:38
前回命名の話をしたらなんか脳みそがハッスルしてまいりましたので。


*印欧語の命名まとめ

:聖書・教典にでてくる聖人や聖者の名前シリーズ
キリスト・イスラムでだいたい共通してある。とくにキリスト教の場合は言語によって同じ名前でも変化する
(当然イスラムにも非アラビア語圏はあるけど、お互い影響を与えてきてるのであんまり変化しない)
例:
ジョン(英) ジャン(仏) ヨハン/ハンス(独) イヴァン(露および東・南スラヴ系) イアン(アイルランド系)
フアン(西) イオン(ルーマニア) ヤン(オランダ/でもチェコにもいたよな改革の人が) ジョヴァンニ(伊)
北欧系はだいたいドイツ語系と似たような感じ。イヴァンとかはなんでそうなったとか考えたら負け

「人名 変化」とかでググるといろいろ出てきます。おいしいです。
あと余談ですがこれのせいで名前のパターンが少なくなるので、たとえばロシアの小学校の教室にはほぼ必ず4人はセルゲイとアレクセイがいるという噂です。同じくらいイヴァンもいそうですね。


:これは苗字なんだろうかシリーズ
けっこう「苗字と見せかけてじつは親父(先祖)の名前なんだ☆」ってやつがいる。
英語圏:「マク~」型、「~ソン」型 ジャックの息子はジャクソンとか
独・北欧系:「~セン」型 英語のソン(son)がたぶんこっちくるとセンになるんでしょう
    (アイスランド限定っぽいですが女性の場合は「~ドッティル」らしい)
スラヴ語圏:「~オフorエフ」型 イヴァンの息子はイヴァノフとか 娘ならイヴァノヴァ
アラビア語圏:「ビン=~」型 アフマドの息子はビン=アフマドとか 娘ならビンティ=アフマド
ローマ人:名前+氏族名なので苗字ではないらしいです

このへんは一例なのでもちろん例外も死ぬほどあります
イラクではあんまりビンを使わないようですし(サダム・フセインとか)順番もほかと違ってた気がする。
あとスラヴ系によくある「~スキー」についてはよく知りません。が、どうも形容詞の形にしか見えないのでたぶん意味するところは「○○んちの人」とかなんじゃないかと思います。
なお「~ov(ev)」は父称といいます 南スラヴ系によくいる「~ビッチ」もこれかな。ストイコビッチとかの


:どこまでが名前でどっからが苗字なんだよおまえ
スペイン語圏・ポルトガル語圏でおきるパターン。正解は
本人の名前・本人の名前・本人の名前・おとんの苗字・おかんの苗字 だったはず。違ってたら申し訳ない。
もちろん国によって(そしてその個人によって)数とかルールは異なりますが。とりあえずアルゼンチンは父親の苗字だけだったと思う……。


:男女共通の名前
日本でいうヒカリとかユウキとかにあたる? 男女どっちにも使える名前が印欧語圏にもあった
例:マリア ほんとうです。
ほかにもいくつか聞いたことはあるんですが確証がないので割愛^^;とりあえずこういうのを騙しのレトリックに使ったら面白いんじゃねと思った。
たとえばクリスティン、英語圏なら女性名に見えるけど独語圏とかなら男性名っぽく見えます。コンスタンティンとかも一見どちらの性別かわからないしね……仏語だと女性名になるんだったかな。たしか。

あとまるで方向性違ってきますが、インド系の名前はaで終わる名前が大概男性名なので、ヨーロッパ系にかぶれた日本人にはちょっと奇をてらったように見えるかもしれないと思う。アマルディアとか。
ただしこれはサンスクリット系だけかもしれない。印欧語って奥が深いねえ……

ついでに知っておくとおいしいスラヴ語情報:
愛称形にすると男女差がなくなります。いわゆる性別が迷子になれます。
例:アレクサンドル(男)とアレクサンドラ(女) どちらも愛称形は「サーシャ」
逆に言うと、「ミーシャ」とか「イヴァーヌシカ」みたいな名前を見て女の子かなーとか思ってると、じつはそいつらが「ごめん俺らの本名ミハイルとイヴァンなんだよね^^」なんてことになるわけですよ。サーシャだけではそいつが男か女かわからんのですよ。
ついでにガチでロシア語やると格変化でイヴァンがイヴァーナとかになったりするので、本気でそいつが男なのか女なのかイヴァンなのかイヴァーナなのかわからなくなります。紛らわしいよ!



*おまけ 印欧語って何だ?
簡単に言うとヨーロッパとインドとその間で遣われてる言語のこと。発見したのは言語マニアのイギリス人。
屈折語なので動詞なんて変化しまくり! 助詞?んなもん後で揃えろよ! ま さ に 外 道 。
名詞まで性別持って格変化しやがった
日には最初に習った外国語が英語でよかったとさえ思った。と大学に入ってから第二言語とった人はほとんど思ってると思います。少なくとも私は何度そう思ったかわからん。

おおまかな分類:
ゲルマンファミリー……細かくすると北ゲルマン西ゲルマン低地ゲルマンなどなど
英語ドイツ語オランダ語ノルウェー語デンマーク語スェーデン語アイスランド語などがこれ。喋ってるやつは大抵目元がくぼみすぎて真っ黒なゲルマン人です。

ロマンスファミリー……ローマの影響が強かった南欧エリアはだいたいここ
フランス語イタリア語スペイン語ルーマニア語などがこれ。ラテン系の毛深い方々ですがフランスに関してはローマに胡麻擦っただけなんですってよ。

スラヴファミリー……東側の旧共産圏はほぼここ。細かくすると東・西・南になります
東はロシア語ウクライナ語ベラルーシ語、西はチェコ語スロバキア語ポーランド語
南はセルボ・クロアチア語ボシュニャク語ブルガリア語スロベニア語マケドニア語など
寒い田舎に住んでる田舎っぺといえば八割方当たってる気がしますね

ペルシアファミリー……インド系とペルシャ系はだいたいここ
前者はサンスクリット語ヒンズー語ウルドゥー語など 後者はペルシャ語ダリー語タジク語など
あとざっくりやるとアラビア語もここらへんの入れられた気がする。

バルト系……どマイナーですが北欧とロシアの間らへんのあそこ
リトアニア語、ラトビア語

居残り組……残念ながら親戚がいないんです
ギリシャ語とアルバニア語が代表例

アルメニア語とかグルジア語とかのコーカサス系はどこに入れていいのかいまいち謎なので保留。あとフリジアとかも動作保証外でしたがががが フラマン語はゲルマンかロマンのどちらかのはず立場的に
確かバスク語は印欧語にもカウントできなかった気がします。国際的ぼっち。

まあ詳しくはウィキでも見てくれ。←


*おまけ2 じゃあほかには何があるのよ

アジアなら
アルタイ語(トルコ系・モンゴル系・ツングース系)
シナ・チベット語(中国・チベット・タイ・ラオス・ミャンマーとか)
オーストロアジア語(インドネシア・マレーあたり)
このほかいろいろ

中南米とアフリカはいまいち体系が把握しきれてないのであえて書きません。というかウィキ見たほうが早いんだよねっていう話です。ただデータが正確かどうかはちょっと……。
(できれば英語版とか別の言語版で平行して確認したほうがいい、とだけ言っておこう。´・ω・`)
手元にあるのはオト・マンゲ語族とマヤ語族くらいですかねえ


というわけで中途半端なメモでした……深夜に何書いてるのかしら私ってば